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「敵」を正しく認識するのはとても難しい

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私は毎日大量の中国関連ニュースを読んでツイッターに流しているけど、「お!これは!」と思うものがあれば、それには【閲覧推奨】とつけてツイートしている。

多くの人の注目を浴びるものもあれば、全く無視されるものもあり、解説すればRTが伸びるものもあったり。もう10年以上、毎日欠かさず中国のニュースを読み続けていると、他の日本人とは好奇心の刺激される「ツボ」が違うのだなぁ…とよく思い知らされている。私は「好奇心」を刺激されても、別の人の「激怒」のツボを刺激することもあるのだ。

上掲の記事は長くもなく、難しくもない内容なので、ぜひご一読いただきたい。全部読むのが面倒なら5ページ目だけでも良い。簡潔に「中国はなぜ米国に追いつき追い越せたか」の理由が述べられている。

この手の考察は『ハードウェアハッカー』の中でも見られたし

考えてみれば、著者のアンドリュー“バニー”ファン氏もMITの人だから、中国の技術については近い認識が共有されているのかも知れない。

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「お花畑」が国を滅ぼす

 ▲このツイートをしたのは去年の4月のことだったけど、RT数を見てもわかるように、大きな反響を呼んだ。

肯定的な意見は主に技術関連のクラスタから、反論…というのか当方を攻撃する反応は主に技術とは無縁のネット右翼と思われる人々より寄せられ、この一連のツイートはまとめられた後で、何百という「攻撃」的なコメントが寄せられ、まとめを閉じることになった…という経緯がある。

「敵」を正しく認識するというのは、とても難しいのだ。

ただ、今回ツイートした記事についてはそういう「攻撃」はなかった。むしろ、極右的な傾向を持つ人からも、記事に対する肯定的な反応が見られた。1年半以上のタイムラグで、やっと日本の極右も、中国の技術の優勢を認めざるを得ないようになってきたのか…と思ったが、非常に複雑な気分になった。

私は「やっとキミたちも中国様の実力がわかったのだねw」という話をしたいのではなくて、「敵」の実力を正当に評価するのに1年半もかかっていたら、もしこれが戦争なら負けている…ずっとわからないままでいるよりもマシだけど、これが有事の時じゃなくてよかったですね…と思った。

ネットではよく、左を揶揄する「お花畑」という言葉を見かけるけど、本当は右の「お花畑」の方が致命的で深刻なのであろう。甘い認識で世の中を見ている人間よりも、歪んだ認識で世の中を見ている人間の方がはるかに危険なのである。

ハードウェアハッカー ~新しいモノをつくる破壊と創造の冒険

ハードウェアハッカー ~新しいモノをつくる破壊と創造の冒険

 

▲現代中国を正しく認識する上でも『ハードウェアハッカー』はオススメです。ぜひ年末年始のヒマな時にお読みください。中国に対する偏見が強い人ほど、こういう本を読むべきでしょう。まぁ、自分の「偏見」を認識している人は、偏見に陥らないものでしょうけどw


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