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パクリ癖のある学者、他人と自分の考えの区別がつかなくなる人の件

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学者の坂本慎一さんが、大学院時代に自分のアイデアが教員に剽窃されたとのツイートがバズっていたのですが、それを見て私も「似たような人」を思い出したので、書いたのが上掲のツイートです。

すると、たくさんの人から、似たような体験が送られてきたので、私のエピソードの詳細も交えて、参考までこちらにまとめておきます。

【目次】

遠い眼差しのスフィンクス

去年、色々あって、やたらと学者とお会いする機会があった。どんな分野の学者だったのかは伏せておく。

あるシンポジウムに参加した時に、近くの席に異様な雰囲気を醸し出す学者さんがいた。そのディティールも、ここでは伏せておく。その筋では有名な人らしいので、何かと差し支えもあろう。仮にX氏としておく。

異様というのは、主にその目線で、X氏は目の前の人と話すのでも、まるで遠くの、宇宙の果てを眺めるような遠い目をするのだ。相手を見ているようで、相手の目を見てない。真正面から正対して立ちはだかり、相手の心の奥を見透かすような、遠い眼差しで、鋭い質問を、明瞭に聞こえるようにゆっくりと、まるで神から預言を授かったかのような神妙さ面持ちで、投げかけてくる。

一旦質問されると、逃げることができない。明確な答えが返ってくるまで、ずっと瞬きもせずに相手をじっと見つづけている。目は見てない。ずっと相手の心を奥に目線を合わせて微動だにしない。単に質問しているだけなのだが、詰問されているようであり、なぞなぞに答えない旅人を殺して食らうスフィンクスのようでもある。私は横で聞いているだけなのだが、まるで私が責められているように緊張を感じつつ、そばで成り行きを見ていた。

* * * * *

後日、そのシンポジウムで発表をしていた学者さんと会った際に、X氏の話が出た。

「壇上からX先生が会場にいるのを見た時は、ホント緊張しました」

「私も以前からお噂は伺っていたので、本人がそばに座っているのを知って驚きましたが、確かに緊張しますねw」

「X先生のブログを見られましたか?」

「あ、X先生はブログをされていたのでしたか?気づきませんでした」

「会場に来られた時に嫌な予感がしたのですが…その後投稿されたブログ記事に、あのシンポジウムでの発表の内容を自分が考えたことのように書かれていたのですよ」

「え?そうなんですか?」

「X先生は毎回なので。だから会場に来られた時に、またか…と思いましたが、ブログを見たらやっぱりそうでした。」

「でも、パクリとかはマズイでしょう。よくやられるということは今まで注意したことはなかったのですか?」

「X先生は、あの通りで…ちょっと怖い感じだから直接的には言いにくいのですが、以前それとなく話したことがあったのですね。でも、本人は全然パクった自覚がなく、ずっと前から自分はそう考えていた…と思い込んでいて、全然悪気がないんです。今回のシンポジウムでの発表内容は、未公開の資料なども含めて、それぞれの研究者が初めて公開したものなので、X先生がずっと前から知っていた、そう考えていた…ということはありえないのですけどね」

「でも、本人には自覚も悪気もない…?」

「どうやら、他人の話を聞いて、それを自分の頭の中で咀嚼している内に、以前から自分が考えていたことと結びつけて、ずっと前からそう考えていた…自分も気づいていた…同意見だ…みたいに錯覚されるらしんです。いくら説明をしてもわかってもらえないので、放置しているのですが…」

他人と自分の考えの区別がつかなくなる人

学者の世界で、そういうタイプの人間は、私はX氏しか知らないのだが、よく考えてみると、自分の周囲にもそういう人はいた。会社とか学校でもいたように思う。すると、冒頭のツイートに対し、私と同様の経験がある人からのリプライが次々に送られてきたので、こちらにも紹介しておきます。

だから、この手の「自他の考えの区別がつかなくなる人」は、学者だけに限らず、広く存在する人間の型の1つみたいですね。

今のところ、私は他人にアイデアを盗まれて困るようなことはないものの、気をつけたいと思いました。

皆さんの参考になれば幸いです。リプライをお送りいただいた皆さん、ありがとうございました🙇

 


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