▲昨晩8時30分頃に湖南省冷水江市の化学工場が突然爆発炎上。付近の住民は強烈な震動を感じた…とのこと。
爆発現場の位置
▲今回爆発が発生した湖南省の冷水江市は、長沙の西南西161.51kmの位置にあります。
正確な所在地は、「湖南省婁底市冷水江市潘橋郷郭家橋」になるそうです。
▲もう全然山の中…という感じですね。こんなところに化学工場があるのでしょうか
▲冷水江市の市街地から少し離れたところに、「郭家橋」という場所があり、そこにある化学工場が爆発したそうです。
▲確かに下の方に、大型の施設のようなものが見えますね。
写真
▲こちらのウェブサイトに消火作業中に撮影された火災現場の写真が複数あります。かなり豪快に燃え上がっているのがわかります。
動画
▲大きな炎と共に黒煙があがり、爆音が轟いています。現地の混乱した様子が伺えます。
中国の報道
▲こちらによれば、
- 爆発発生は1月9日夜8時20分(中国時間)
- 1月9日夜10時30分(中国時間)に鎮火
- 工場の名前は「恒兴化工有限责任公司」。民営のもので、PVC助剤を生産しているのですが、事故当時、工場は稼働していなかったようです。
- 死傷者はないもよう。
▲こちらの記事によれば、既に鎮火はしているけれど、環境汚染の恐れがあるので、周辺から人を避難させて、周辺の空気を観測している…とあります。
工場のウェブサイト
▲工場のウェブサイトを見つけました。
▲もう1つ…こちらは企業紹介のページで、情報が見やすいです。
化学物質についての解説
ツイッターにて、この化学工場で生産していた化学物質について解説を戴いたので、こちらにも掲載しておきます。
@bci_こんにちは。これは弊方の担当分野ですね笑。会社のHPぱっと取扱化学物質を確認。製品は主に「有機過酸化物(ペルオキシド):たぶん重合開始剤」と「エステル:たぶん消泡剤」です。有機過酸化物は日本で消防法危険物第五類「自己反応性」に該当。管理を怠ると燃えまくります。
— あんみっちゃーん (@amimo_sy) 2016, 1月 10
@bci_毒性ですが、刺激性が高く、直接暴露すると一時的に呼吸器と眼がやられます(有機過酸化物)。環境への残留の影響は、お漏らししないに越したことはないですが、一般的に比較的無害なカルボン酸になると考えられ、影響は小さいと考えられます。ただ個別に毒性がある物もあり注意要。
— あんみっちゃーん (@amimo_sy) 2016, 1月 10
事故原因
今回の事故は、2時間ぐらいで鎮火した割に、なかなか事故原因が発表されませんでしたが、火災発生の翌日の現地時間の9時(火災発生の23時間30分後)の報道で次のようなものがありました。
▲こちらによると、工場に貯蔵されている化学物質などは空の状態で(生産停止していたからでしょう)電線が老化して自然にプラスチック製品に火が着いて火災に至った…とあります。
先に紹介した火災現場の動画を見てもものすごい火勢で、爆発音も聞こえていましたし、
▲こちらの写真でも豪快な炎があがっていますけど、当局の発表では以上のような原因だそうです。

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