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【深セン土砂崩れ】事故現場の距離感をグーグルアースの三次元画像で再現してみました

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今まであまりグーグルアースって使ってこなかったんですけど、今回の深センの件で、便利な使い方にやっと気づきまして、事故現場を色んな視点から見てみました。

こちらにも記録しておこうと思います。

 元採石場に土砂はどのように積まれていたのか?

報道では何度も現場の衛星写真を見たのですが、残土処理場って単に茶色くなってるだけにしか見えませんので、グーグルアースの立体映像でジックリ寄ってみてスクリーンショットを撮って、その上で立体感が出るようにコントラストや色調をちょっといじってみました。

f:id:blackchinainfo:20151224224812j:plain

▲まず、これが北を上にして見た俯瞰画像。これは報道でもよく出ました。ただ、真上から見ると、山の高さとか、残土処理場の状況がよくわからないんです。

f:id:blackchinainfo:20151224225007j:plain

▲残土処理場を斜め上から見るとこんな感じ。クリックで拡大できます。左側に通路を作って、そこに運搬車両を走らせて上まで登って、土を下ろしていたのでしょう。左から右に伸びる通路が6つあるように見えます。

下の方(写真右手)にも3つ横に伸びる小道があるように見えますが、ここは草が生えている上に土がこぼれていますね。グーグルアースが利用しているのは2015年10月のデータだと思うのですが、この時にもある程度の土は流れ落ちていたわけです。それと、写真右手に3つある小道のあたりを見ていると、かなり高低差ありそうです。

f:id:blackchinainfo:20151224225534j:plain

▲こちらは 

▲このニュースに掲載されていた図説ですけど、この黄色の破線が土砂の到達した範囲。これを参考に土砂に完全に飲まれている場所、土砂が到達した一番遠いところ、土砂が到達しなかったところ…の視点で、三次元画像を見てみようと思います。

グーグルアースによる土砂崩れ現場の三次元画像

f:id:blackchinainfo:20151224230018j:plain

  1. 恒泰裕工業園の北東側の角っこ
  2. 土砂が到達した一番遠い地点
  3. 土砂に完全に飲まれている地点
  4. 採石場の真下にあたる地点

この4つの視点での3次元画像を出してみました。

f:id:blackchinainfo:20151224230257j:plain

▲(1)恒泰裕工業園の北東側の角っこ

恒泰裕工業園は長辺が500mほどあるんですけど、ここはその一番端っこですから、山はかなり遠くに見えます。

f:id:blackchinainfo:20151224230841j:plain

▲(2)土砂が到達した一番遠い地点

恒泰裕工業園の南側には白い屋根の建物があるんですけど、その端で山を見るとこんな感じです。

f:id:blackchinainfo:20151224230957j:plain

▲(3)土砂に完全に飲まれている地点

採石場は谷のようになっていて、谷の向きとしてはこちらが真正面ですね。

f:id:blackchinainfo:20151224231235j:plain

▲(4)採石場の真下にあたる地点

距離的には採石場に最も近いところになります。

f:id:blackchinainfo:20151224232745j:plain

グーグルアースではなかなか立体感がわかりにくいのですが、この現場の場合、ちょっと斜めに見ると、わかりやすくなります。「3」の道路を通って、残土処理場に登っていくわけですが、その途中にある横道と高低差を見ると、けっこうここは高低差があるはずです。

ニュースを読んでいると、ここに居た人たちの証言で、土砂は50mの高さがあった100mの高さがあった十数階建ての高さになっていた…と言うのですが、実際はどんな感じに土が積まれていたのか。グーグルアースでは残土の高さまでは再現できないようです。山道を登って上から落としていくわけですから、塔のように積まれていたのではないのでしょうけど、山肌の谷間になっているところに土砂がどんどん増えてくるわけですから、ふもとから毎日みていたら、結構圧迫感があったんじゃないかと思います。

以上、ご参考まで。

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